任意保険の契約方法
任意保険の契約方法は4種類
任意保険には、『自家用自動車総合保険(SAP)』、『自動車総合保険(PAP)』、『自動車保険(BAP)』、『自動車運転者損害賠償責任保険(ドライバー保険)』の4種類の契約方法があります。
任意保険には大きく分けて、 ①自家用自動車総合保険(SAP)
②自動車総合保険(PAP)
③自動車保険(BAP)
④自動車運転者損害賠償責任保険(ドライバー保険)
の4種類の契約方法があります。それぞれの保険は、対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険、搭乗者傷害保険といった担保種目の組み合わせ方がそれぞれ異なっており、内容や特典などが違っています。
基本的に保険は、車あるいはバイク1台ごとに契約することになっているので、何台か持っている場合は、それぞれ1台ごとに担保種目、保険金額などの契約条件を決めて加入します。保険期間は原則として1年契約ですが短期契約、長期契約もできます。
自家用自動車総合保険(SAP)とは
自家用5車種で契約でき、車両保険を含む6つの保険がセットになっています。一番保証内容の厚い契約方法といえるでしょう。
『自家用自動車総合保険(SAP=Special Automobile Policy)』とは、自動車保険の中で一番広い保障内容を持っている保険なのです。この保険の特徴は、対人賠償保険・自損事故保険・対物賠償保険・無保険車傷害保険・搭乗者傷害保険および車両保険の6つの保険がワンセットになっていることで、一括して契約することが条件です。車両保険は、『車対車特約付き車両保険+車両危険限定A』、『オールリスク』、『車対車特約付き車両保険』の3つのうちいずれかを選択して契約します。
なお、この6つの基本契約にプラスして、特約として、車両保険の免責金額『ゼロ』特約、ファミリーバイク特約、他車運転危険担保特約などがあります。
SAPの保険金額
SAPの保険契約では、各担保種目ごとに最低保険金額が決められていて、それ以下の金額で契約することはできません。また、逆に最高金額も以下のように決まっています。
対人賠償保険の金額
最低保険金額は被害者1名につき5000万円です。そこから2億円までは1000面円単位で増額ができ、2億円を超える場合は無制限(最高保険金額)となります。自損事故保険の金額
被保険者1名につき最高保険金額が1500万円の定額になっていて増額、減額はできません。無保険車傷害保険の金額
この保険の金額は、対人賠償保険1名あたり2億円以下で契約した場合は、対人賠償保険金額と同額で、対人賠償保険1名あたり無制限の場合は2億円になります。対物賠償保険の金額
最低保険金額は1事故につき200万円で、100万円単位で増額できます。最高金額はとくに決められていないので、保険会社の引き受け規定に委ねることになります。なお、免責金額は『ゼロ』になります.。最低保険金額は被保険者1名につき300万円で、100万円単位で増額できます。最高金額はとくに決められていないので、保険会社の引き受け規定に委ねることになります。医療保険金などは日額限度等がありますので、最高保険金額は死亡後遺障害の保険金に適用されることになります。
また、『搭乗者傷害保険の医療保険金に関する特約』を付ける場合は、最低保険金額に制限があります。なお、エアバッグが装着されている場合は、搭乗者は傷害保険料の10%が割引されます。
自動車総合保険(PAP)とは
PAPとは、車両保険を除いた5つの保険がセットになっている自動車保険です。自家用・営業用を問わず、ほとんどすべての用途・車種の自動車、原付を含めた二輪車で契約をすることができます。
SAP(自家用自動車総合保険)は6つの保険がワンセットになりますが、この『自動車総合保険(PAP=Package Automobile Policy)』では、車両保険以外の5つがワンセットとなります。
つまり対人賠償保険・自損事故保険・対物賠償保険・無保険車傷害保険・搭乗者傷害保険の5つ(基本契約)を一括して契約することが条件になります。
また、車両保険については任意で基本契約と合わせて契約することが可能ですので、通常自家用5車種以外の車両は“PAP+車両保険”というかたちで契約します。車両保険は『オールリスク』、『車対車特約付き車両保険+車両危険限定A』、『車対車特約付き車両保険』、『車両危険限定A』のいずれかで契約できます。
自動車保険(BAP)とは
『自動車保険(BAP=Basic Automabile Policy)』は、自家用自動車総合保険(SAP)や自動車総合保険(PAP)と異なり、車両保険、対人賠償保険、対物賠償保険の3種類をそれぞれ単独か、あるいは組み合わせて契約することができる保険です。
約款上は、契約車種にとくに制限はありませんが、実際契約されている車種は工事車両などの特殊な車両が多く、一般の乗用車や二輪車で契約した場合は、年齢条件がなかったり、示談交渉サービスがないなど割高感があるので、契約されるケースは少ないようです。ただし、対人のみ加入するするといった契約をすれば、保険料がトータルで安くなることも事実です。
なお、自損事故保険(対人に自動付帯)と搭乗者傷害保険は単独で契約することはできません。必ず対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険の3つのうちのどれかに付帯することが契約の条件になります。また、解約する場合も自損事故保険と搭乗者傷害保険のみを残すことはできません。
ドライバー保険とは
ドライバー保険とは車を持っていない人が、他人から借りた車を運転中に事故を起こした場合に備えるための保険です。対人・対物・搭乗者保険・自損などがあります。
ドライバー保険と呼ばれるこの保険は、正式には『自動車運転者損害賠償責任保険』といい、これまでに説明してきた保険とは少し違った性格をもっています。
つまり、運転免許証はもっているけど車などは所有していないという人が、レンタカーを含む、他人から借りた車などを運転中に事故を起こした場合に備える保険です。
ただし、借りた車といっても、記名被保険者や同居の親族が所有する車や記名被保険者が役員をしている法人所有の車は対象になりません。また、所有名義が違っても実際所有しているのと同じに使用しているなども含まれません。
ドライバー保険は免許証の所持者(仮免許除く)が、1人1契約となります。このことから、運転者を家族に限定することにで保険料が安くなる“運転者家族限定特約”の適用はありません。
重要な特約について
自動車保険には、基本的な契約に加え、契約内容の一部または全部を限定、あるいは補足、追加する“特約”があります。
対象となる自動車は、自家用普通乗用車・自家用軽四輪乗用車・自家用小型乗用車の3種類です。この特約をつけることにより、自動車保険としてのリスクが減少することから、保険料の割引があります。
ただし、限定運転者以外が運転している間に生じた事故については、対人・対物・無保険者・自損・搭乗者傷害・車両事故で保険金が支払われなくなります。例外的なケースとして、盗難中に生じた事故と自動車取り扱い業者などによる事故の場合、所有者責任が問われることがあるために保険金が支払われるのです。
また、限定運転者に入っていても、『運転者年齢21歳未満負担保特約』などの年齢条件を満たしていない運転者の事故は、保険金の支払い対象にならない点に注意が必要です。
年齢条件に関する特約
年齢条件に関する特約は運転者の年齢条件を設定するものです。
『運転者年齢21歳未満不担保特約』の場合は21歳未満、
『運転者年齢26歳未満不担保特約』では26歳未満の運転者が運転中の事故については、
保険金の支払い対象にはならないのです。
また、1998年5月より『運転者年齢30歳未満不担保特約』が新たに追加されて、
これは30歳未満の運転者が運転中の事故について保険金が支払われません。
年齢条件に関する特約を付けることにより、
保険としてのリスクが減少するため、保険料の割引があります。
割引率は、追加された『30歳未満不担保』がもっとも大きくなるのです。
対象となる自動車は、自家用普通乗用車・自家用軽四輪乗用車・自家用小型乗用車・二輪車(125cc以下の原付は除く)の4種類です。
年齢条件に関する特約を付けることにより、限定運転者以外(年齢条件より若い人)が運転しているときに生じた対人・対物・自損・搭乗者傷害・無保険車・車両事故については、保険金支払い対象にはなりません。
なお、原付いついては、『年齢を問わず担保』か『21歳未満不担保』のいずれかしか選ぶことができません。
記名被保険者による同僚災害担保特約
記名被保険者による同僚災害担保特約は、「記名被保険者が使用人(雇い主)の業務に従事している間に、同じく使用人の業務に従事している同僚を死傷させ損害賠償の請求を受けた場合」のための対人賠償保険です。
具体的にいうと、
たとえば、個人の車を持ち込みで業務に使用しているときに、同僚を同乗させていたとしましょう。そしてこのとき事故を起こし、この同僚に怪我をさせてしまった場合、この同僚からの損害賠償請求に対して、対人賠償保険は支払われません。つまり基本的に、このような事故は業務中の事故であり、労災として処理されるべき損害だという考え方があるためです。
しかし、この同僚災害担保特約が付いていれば、このような場合にも保険金が支払われます。この同僚災害担保特約は、被保険自動車の所有者、記名被保険者が個人の場合のみ自動的に付帯されるのです。
クラスによる保険料の違い
対人賠償保険、対物賠償保険および搭乗者傷害保険(SAPの基本契約その1、PAPの基本契約も含む)の保険料は、割増引等級や契約保険金額、各種特約といった条件の他に、契約する車両の用途・車種によっても違っているのです。
なかでも、自家用小型・普通乗用車に関しては排気量によってクラス分けがされていて、それぞれ金額が違っています。
この『料率クラス』があるのは自家用小型・普通乗用車のみで、このほかの小型貨物自動車などは、料金体系は1種類となっていて、小型貨物自動車という枠の中であれば排気量による保険料の違いはありません。
軽自動車も同じで、貨物車と乗用車それぞれ1種類の料金体系になっています。
具体的には下記のように分かれていて、基本的に排気量が大きくなるに従って、保険料も高額になっています。 Aクラス(661~1500cc)
Bクラス(1501~2500cc)
Cクラス(2501cc~)
なお、2501以上のディーゼルエンジンで自家用小型乗用車(5・7ナンバー)の場合、Pクラスになっています。Pクラスの保険料は、「Cクラスの基本料金×0.8」になります。
なお、2501cc以上のディーゼルエンジンで自家用普通乗用車(3ナンバー)の場合には、Cクラスの料金がそのまま適用されます。また、ベース車両がPクラスでも、バンパーガードを装着したりして諸元変更になり、普通乗用車となった場合でもCクラスとして扱われます。
ロータリーエンジンの場合は、「総排気量×1.5」で計算してA~Cクラスに分けられます。
更に、電気自動車はAクラスとなり、最近話題のハイブリッドカーであるトヨタプリウスは、現時点ではAクラスとして扱われます。
今後技術革新が進み、様々な動力の車が出てくることが考えられますが、それらについては市場に現れてからの対応ということになります。