対人賠償保険


対人賠償保険とは

対人賠償保険は、他人に死亡・後遺障害や怪我を負わせたときに使う保険です。自分や家族の怪我には使えません。自賠責と大きく違う点は、傷害と死亡、後遺障害などで保険金額が決められていない、というところです。


対人賠償保険は、車やバイクを運転中(使用していること)の事故により、相手の車に乗っている人や通行人、あるいは自分の車に乗せている他人に怪我を負わせたり死亡させたりしたことによって、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われるものなのです。


保険金は、自賠責保険で支払われる保険金を超える部分について、加入保険金額を限度に支払われます。この金額は、被害者1名あたりの支払いの限度額を設定します。ですから、1回の事故で被害者が何人いたとしても、被害者おのおのについて、1名あたりの限度額まで保険金がしはらわれることになるのです。


保険金が支払われないのはどんな時か

対人賠償保険では、次の者が死亡したり負傷しても保険金は支払われることがありません。

①記名被保険者が被害者のとき。
②被保険自動車を運転中の者またはその父母、配偶者、子、同居の親族。
③被保険者の父母、配偶者、子であるとき。
④被保険者の業務に従事中の使用人が被害者であるとき。
⑤保険契約者や記名被保険者の故意による事故のとき。
⑥許諾被保険者が被害者であるとき。
⑦地震、噴火、洪水、台風、高潮、津波等による事故のとき。


誤解を招きやすい点ですが、酒酔い運転、無免許運転による事故のときでも、対人の保険金は支払われます。これは、この対人賠償保険が酒酔い運転や無免許運転をするような悪質なドライバーを保護するものではなく、損害を受けた被害者を救済するためのものだからなのです。

④は、このような場合、使用人(従業員等)本人が被害者であり、これは労災事故とみなされるからです。自動車保険では、このような事故は労使間の賠償問題であり、労災保険の適用範囲としています。もちろん、業務中であっても被害者が第三者の通行人である場合には、支払い対象となるのはいうまでもないでしょう。また、この項目が適用されるのは、使用人が業務中である場合に限ります。

⑤については、わざと人をはねたりしたわけですから、支払われないのが当然だといえるでしょう。
⑥は、許しを得て車を借りている人は、被保険者とイコールとして扱われるためで、⑦のケースは、被害の予想がつかないためです。